Kaspersky Internet Security 2009のインストールで XP がクラッシュ − カスペと VMware は相性が悪いらしい

えー、めでたくノートパソコンのメモリを4GB に増設したので (実際に使えるのは3.58GB ですが)、VMware仮想マシンを作成して Windows XP をインストールしました。

XP はアクティベーションをする必要がありますが、メモリ容量を変更するとマシンの変更が大きいって判断されて、再アクティベーションまでの猶予が大幅に少なくなるんです。だから VMware仮想マシンへのメモリの割り当てをなるべく大きくしてから XP をインストールしようと思ってたんですよ。なのでずっと、メモリを買うまではと待ってたんです♪

ということで、XP の日本語版をインストールしました。当然ながら、セキュリティ更新などがたくさんあるのでかなり時間かかりましたけど、実機でやるよりは早かったですね。仮想マシンだから、ゲストのノートパソコンでは別の作業もできるし、やっぱり VMware はいいですね。

そして更新がすべて終わった時点 (XP SP3) で、念のために仮想マシンを丸ごと Zip で圧縮し、バックアップとして保存しておきました。実はこれが後で効いてきます。



さて、ここからなんですが、セキュリティ・ソフトとして Kaspersky Internet Security 2009 (以後「カスペ」と書きます) の3ユーザー版を持っており、まだノートパソコンの Vista にしか使ってないので、残り2つのうち1つをこの XP にインストールすることにしたんです。OS は日本語版でカスペは英語版ですが、ググッたところ特に問題ないらしいので。

しかーし、インストールまでは問題なくできたんですが、カスペのアクティベーションをしてみると、導入時 (2009年1月4日) から365日間使えるはずなのに、なぜか期限が2009年12月21日になってるんですよ。350日分。ちょっとおかしい。。。今にして思えば、この時に異変に気づくべきだったんでしょうが、それはちょっと難しいですね。ま、話を続けましょう。

期限が短いのにはちょっとムッとしましたが、ホスト・マシンの Vista に入れた方が2009年11月中に切れるので、とりあえずいいやと思ったんです。そして再起動をしたところ、いきなり勝手に落ちました。速攻です。その時は自動で上がってきてくれたんですが、ログインしてみるとカスペが自動で定義ファイルの更新作業に入り、1〜2分ほどで仮想マシンごとクラッシュします (正確には OS を巻き込んでクラッシュし、ブルー・スクリーンになった後、仮想マシンが再起動される)。何度やっても同じ。

むー。やはり英語版のカスペは日本語版 OS に使ってはよくないってことだろうか。でも、実はもう1つ気になることがあるんです。

カスペは2008年中に2回、Critical Fix を行っています。現在 Vista に入っているのは最初の Critical Fix が行われた、kis8.0.0.454というバージョンなんですが、11月に2回目の Critical Fix が行われて、最新版は kis8.0.0.506になっています。この2つのバージョンは実はコンポーネントに大きな違いがあり、通常の更新ではバージョンが上がってくれません。つまり、異なる製品を導入するようなもんなんです。バージョンを上げるには、手動でインストールをしないといけません。

こういう時、すぐに最新版にするのはちょっと怖いんですよね。なので、Vista の方は kis8.0.0.454のまま使っています。ま、これに問題があるという訳ではなく、最新版の方がちょっと優れているよって感じらしいですから。定義ファイルも、ちゃんと数十分置きに更新されてますし。

で、仮想マシンの方では、どうせだから最新版の kis8.0.0.506を入れてみようと思った訳です。その結果、インストールしたらクラッシュしてしまったという次第。

なので、先ほど保存しておいたバックアップ (作っておいてよかったぁ) を戻して、kis8.0.0.454で試してみました。こういう時、実機と違って仮想マシンは楽でいいですね。XP も、仮想マシンが物理的に同じ場所に戻された場合は再アクティベーションを要求しませんし。

で、結果としては、やはりログイン後にすぐ落ちてしまいました。そして再起動後も、カスペの定義ファイル更新中にクラッシュ。ありゃりゃ???



それでは Safe Mode ではどうか? とりあえずネットワークだけは使える状態にして、Safe Mode で立ち上げてみました。

この状態だと、起動時にカスペが実行されないので、[スタート] メニューから手動で起動します。そして数秒すると、更新が勝手に始まりました。お、今度はクラッシュせずに実行されてます。6分ほどで、100%更新が終わりました。大丈夫そうなので、再起動です。

ただ、ここでもまだ不安なので、もう一度 Safe Mode で立ち上げてみました。Windows XP の起動自体は問題ないようです。そしてカスペを起動したところ、Safe Mode だから再起動しろと文句を言われました。仕方ないので、言われたとおりにまた再起動してます。

すると、

「システムは深刻なエラーから回復しました」

のウィンドウが3つ、立て続けに出ます。そして数秒後、定義ファイルの更新中にやはりクラッシュしました。orz

カスペ、だめじゃん!



うーむ、このまま引き下がるのは悔しいので、英語版本家のトラブルシューティングのページなどを物色。すると、XP SP3の導入時に問題が発生する可能性があるとの情報を見つけました。

www.kaspersky.com/support/kis2009/error?qid=208279790

この問題は、すでにカスペがインストールされている状態で Windows XP を SP2から SP3にした場合の対処法なのでちょっと問題が違いますが、とりあえずやってみることにしました。

で、この説明にあるように、設定画面でオプションを選び、[self-defence] の [Enable protection] を無効にしてみましたが、結局ダメでした。とはいえ、カスペが Windows SP3とあまり相性が良くないということでしょうから、SP3から SP2に戻してみてはどうかと思い、最後の望みをかけてやってみました。コントロールパネルの [プログラムの追加と削除] から SP3を削除して SP2に戻し、再起動をかけます。

しかし、期待の甲斐なく、やはりクラッシュします。SP2のまま、カスペの最新版の kis8.0.0.506を入れて見てもダメでした。

それでもめげず、カスペのファイアウォール機能を停止して Windowsファイアウォールを有効にしてみた (つまりカスペのアンチ・ウイルス機能だけを使用する) んですが、無情なブルー・スクリーン。うう、もうだめっぽい。。。

嗚呼、やっぱり日本語版 Windows XP に英語版カスペはだめなんでしょうか。ネットでは大丈夫だってあちこちに書かれているんですけど。。。

もうこうなったら、カスペの最大の特徴である業界最速の自動更新を停止して、更新はいちいち Safe Mode で起動して行い、通常の使用中は更新なしでいきますか。そのうち問題の解決方法が見つかるかも知れないし、他のセキュリティ製品を使うことになるかも知れないけど、それまでのつなぎとして。ま、仮想マシンだから、そんな程度でもいいでしょう。

と、思ったんですが、更新を手動に設定していてもクラッシュしました。 ><  Safe Mode だと大丈夫だから、何かがひっかかってるんでしょうね。ただ、その何かが分からないんですが。

他にもいろいろ設定をいじってみたりしたんですが、まったく症状は変わりません。もう打つ手がないので、英語版のカスペは諦め、とりあえずカスペの日本語試用版を入れておくことにしました。今なら60日間無料で使えるので、その間に次の手を考えればいいやということで。

ところが日本語版を入れてみたところ、まったく同じようにクラッシュしてしまいました。うー、なんてこった。クラッシュは日本語版とか英語版の影響じゃなくて、カスペと VMware、またはネットワーク周りが原因だったんだと、この時ようやく気づきました。もっと早く (せめてカスペをアクティベートする前に) 日本語版で試してみればよかったなぁ。

で、ちょっとググッてみると、やっぱり VMware で問題が出ている人がいるようです。中にはサポートに聞いたところ、VMware 製品がインストールされていることが問題だから、(VMware を) アンインストールするよう指示された人もいました。それって、ちょっとどうよ。全然解決になってないじゃん!

されば、カスペの Web サイトでシステム要件を確認してみると、こう書いてありました:

The product is fully compatible with

VMWare server 1.0.1 - 1.0.5
VMware Workstation for Windows 5.0.0, 5.5.1, 5.5.2, 6.0.0

むー。さっきアクティベーションした Windows XP仮想マシンは、VMware Workstation for Windows 6 (試用版) で作ったんだよなー。バージョンは6.0.5。このバージョンでダメってことは、6.0.0まで落とさないといけないのか。でも試用版が切れたら、無料の VMware Player (の同じバージョン= VMware Workstation に付いてきます) で大丈夫なんだろうか。どちらにしても、古いバージョンはセキュリティ上の脆弱性があるから使いたくないしなぁ。

バージョン5.5.x の場合、深刻なセキュリティ脆弱性があるので、ここに書かれているバージョンは使ってはいけない。となると、バージョン5.5系も無理。

他に、改めてサポートされてる VMWare Server のバージョンで仮想マシンを作り直すという手もあるけど、今度は XP から見て別のマシンになるから新たにライセンスが要求されてしまう。もう、ライセンス持ってないってば!

ということは、結局現状では、VMware でカスペを使うことは諦めるしかないってことでしょう (サポートされてるバージョンなら動くだろうけど、セキュリティ的に問題だし)、たとえそれが英語版だろうが、日本語版だろうが。まったく、選り好みしすぎだよ、カスペは!


結論:

VMware でカスペを使うことは諦めた方がいい


さて、XP のマシンにはどのセキュリティ・ソフトを入れようかな。どうせ仮想マシンだし、無料の AVG あたりにしますかね。あと、まだライセンスが残っているカスペは、何に使おうかなぁ。Windows XP 以上じゃないと使えないし (2000もインストールはできるようだけど、動作は保障してない)、新しいマシンを買う予定はないし、宝の持ち腐れだ。とほほ。