新しい検索エンジン「Cuil」

Google のエンジニアや元 IBM の開発者らによる新しいコンセプトの検索エンジンCuil」(クールと読むらしい) が公開されました。ちゃんと日本語の検索もできるし、初期の Google のように非常にシンプルなインターフェイスで、まさにクールかも。

Cuil の売りは、Google よりも3倍もの Web サイトに到達 (MS よりも10倍!) し、コンテンツや関連性を重視した検索結果を表示することにあるようです (実際には Google の方が10倍近いヒット数を出していると報告されてるようですが)。具体的には、最初に入力したキーワードに該当する検索結果からそのコンテンツを分析し、それに関連する Web サイトを (タイトルだけでなく内容の一部も含めた) コラム形式で最終的に表示するというものです。

また、検索結果は画面上部にタブとしてグループ化され、それぞれのタブをクリックすることで、グループごとの関連検索結果が見られるという仕組み。

ただ残念なのは、英語での検索 (例えば「Japan」) だとタブがちゃんと出てくるんですが、日本語 (例えば「日本」) で検索すると分類がうまくできないのか、タブが出てきません (ざっと試した感じですけどね)。各国の言語に対応するには、まだ時間がかかるんでしょうね。

それから、検索結果のページ右上には、検索結果をカテゴリ別に表示するための「Explore by Category」パネル (「Drilldown」機能というらしい) が表示され、キーワードで得られた検索結果のコンテンツに該当する、カテゴリでの検索を提案してくれます。

さらに、キーワード入力では、途中まで文字を入力すると候補の検索語が表示され (単なる単語の補完機能じゃないです)、そこからキーワードを選択することもできます。ただしこれも、日本語ではまだ機能しないようです。

ちなみに表示結果は雑誌のような見栄えなので、「マガジン・スタイル」と呼ぶんだとか。また、「Cuil」とはアイルランドの古い言葉で「知識」を意味するんだそうです。Yahoo!ガリバー旅行記の最後の章に出てくる、馬の国に住む人間の姿をした動物「ヤフー」から取ったのは有名な話ですが (なんて、最近まで知りませんでしたけど/汗)、いろいろと考えるもんですね。

MS による Yahoo! 買収の攻防など、厳しい競争を繰り広げている検索業界ですが、新顔の登場でどういう展開になるのか楽しみです。まさか MS が買収を狙うなんてこともあるんでしょうかね。(ちなみに GoogleMySpace に、MS は Facebook に手を出してますけど、Yahoo!Cuilソーシャル・ネットワークへ進出するつもりなんでしょうか。)