ワイヤレス・ネットワークにはまる
これまで何度か「ルータが欲しいよぉ」と書いてきたのですが、実は先月買っちゃいました。そう、仕事が忙しくてかなり必死な時に。
というのも、たまたまセールだったんです。4ポート付きのワイヤレス・ルータと USB ワイヤレス・アダプタがセットで39.99ドルでした。モノは、D-Link の DI-524 (ルータ) と DWL-G122 (USB アダプタ) のセットです。ついでにカテゴリ5のケーブル1本 (これは普通かな) と USB のクレドール (簡単に言うと USB ポートの延長ケーブル) も付いてました。このクレドールはちょっと嬉しい。早速まったく違うものに使ってます (PC の USB ポートが背面にあって不便だったから、ちょうどいいやと思って)。
新しい製品がどんどん出ているのと、高度な機能 (ワイヤレス・ルータ同士をワイヤレスで繋いでリレーするリピータ機能とか) が付いてないってことで、お安くなってたんでしょう。今時ルータ1個だけでもこの値段ではなかなか買えないので、お買い得感はありました。
それに D-Link は、ワイヤレスネットワーク機器メーカーとしては一応大手に入るし、サポートも割としっかりしていて、利用者数が多いので Q&A や FAQ なんかも豊富です。日本ではあまりメジャーじゃないかも知れないですけどね。
で、買ったのが絶好調に忙しい時だったので、動作確認などの最低限のことを購入後2週間のうちにまずやりました。2週間以内なら、問題があっても返品できますから。
余談ですが、カナダでは購入した商品を2週間以内であれば返品できます*1。今回のルータのような家電製品はもちろん、衣料品なんかもオーケー。クリスマスの時期は、もらったプレゼントを (自分で買ったわけじゃないのに) 返品できてしまうという、なかなか素敵な国です。なので、気に入らない部分が見つかれば後で返品しちゃえばいいやってことで、割と大胆な買い物ができます。
で、ルータ自体には問題なかったのですが、USB アダプタでつまずきました。説明書や箱には Windows 専用となってるんですが、Web サイトには Mac OS X 用のドライバも置かれていたので、Mac で試してみたんですよ。そしたら、一応認識はしてくれてるみたいだけど、繋がらない。いろいろやってもダメ。
よく考えてみると、Mac OS X 用とはいっても、OS X 10.4用みたいなんですね。うちのは10.3です。それが原因だとすると、動作確認ができないので意味がない。また、ネットで調べたら、Ralink のカードが使われているとのことなので、そのドライバを入れてちょっといじらないとダメみたいなことも分かりました。うー、そんなことやってられないよ (仕事中だったので)。
それで、仕事で使っているマシンとかには極力インストールとかしたくなかったんですが、仕方がないので Windows マシンにドライバをインストールしました。しかし、やっぱり繋がらなかった。
むむむ、これは初期不良品? だとすると、返しに行かないとならないなぁ。時間もったいないなぁ。元々欲しかったルータの方は大丈夫だし、オマケのクレドールも気に入っているし、安く買えたんだから我慢しちゃおうかなぁ。
などと考えながら、仕事の合間に何度もトライしたんですが、どうしてもダメでした。
何故? (泣)
どうにもならないので、2、3日放置プレイしてみました。突然機嫌直してくれるかな、なんて淡い期待を抱いて (そんなことある訳がないのを十分承知で)。
そして2週間の期限まであと3日くらいに迫った頃、ふと思いつきました。
「も、もしかして、チャンネルとか?」
恐る恐る (って訳じゃないですが) ルータ側のチャンネルを変えてみたところ、今度は問題なく繋がるじゃないですか! いやー、ワイヤレス・ネットワークって奥が深いんですね。 (というか、基本設定だよ、基本!)
結局、うちでは現在ワイヤレス・ルータが2台になった訳ですが、元々あるルータがチャンネル6で、今回買ってきたルータもデフォルトの6になっていたため、干渉して接続できなかったようです。電波の干渉がこれほどすごいものだとは思いませんでしたよ。 (ちょっと繋がりにくくなる程度だと思ってたのに、すごい!)
そしてよーく考えてみると、チャンネルはできるだけ5つ以上離して設定するようにというおまじないを思い出しました。ワイヤレス・ルータで設定できるチャンネルは1〜11です。大抵デフォルトで6に設定されていますが、複数のワイヤレス・ルータを近くで使う場合は、1、6、11というように、5つ以上離れた数字に設定すると相互の干渉を防ぐことができます。
逆に言うと、4つまでしか離れていないチャンネルは、部分的に波長が重なってしまうため、何らかの干渉が起こります。
というわけで、チャンネルの設定を変えて動作確認ができ、問題がないと分かりました。よかったよかった。
さて、ルータは必要だから買ったので、使い道は当然決まっているのですが、USB アダプタは何に使えばいいでしょうか? すでにすべてのマシンでネットワークは接続されているし、ノートパソコンには元々ワイヤレス通信機能が内蔵されています。安定性や速度、安全性を考えると、現状の有線接続の方がワイヤレス接続より優れています。
だとすると、メイン・マシンに使うことは意味がない。Mac の方は、チャンネルを変えてみても使えなかったし、USB の規格が2.0でなく1.1なので、余計に通信速度が遅くなり、いずれにしても使い物にならない。ノートパソコンのワイヤレス接続を二重化するのも無駄。
んー、困った。
で、思いついたのは、Linux マシンで使用し、その Linux マシンをルータとして使えばいいかなと (つまりリレー機能させるための簡易リピータ・マシンって感じで)。今回買ってきたルータがあるのでもうルータはいらないんですが、万一のため (ルータの1つが壊れた場合とか) のバックアップ・ルータとして、冗長化を図るって寸法です。すでに Linux マシンには、3枚も NIC を付けてあるし。いいかも。
図で示すとこんな感じ*2 (ルータ2を USB アダプタで置き換える)
インターネット
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ルータ1〜〜〜〜〜〜〜無線〜〜〜〜〜〜〜無線 USB アダプタ (Linux マシン)
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| プリンタ1 プリンタ2 |
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ルータ2〜〜〜〜無線〜〜〜〜PC3 |
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| | | =移行=> | | |
PC1 PC2 Mac PC1 PC2 Mac
ただ、ここで問題なのは、Linux 用のドライバが出てないこと。ドライバがないと、パソコン周辺機器なんてただのゴミの場合が多いですから。で、仕事が終わってからいろいろ調べたところ、やっぱりこの USB アダプタは Linux で使うのが非常に難しいってことが分かりました。少なくとも、Debian で使うには。 (うぅっ)
DWL-G122 (USB アダプタ) でいろいろググッてみると、Ubuntu という Debian 系ディストロで使えたという事例がいくつか見つかります。ただしこれにも条件があって、DWL-G122 のバージョンが B1であることが必須。今回買ったものは C1で、使われている仕様が異なるそうです。つまり、使えないってことみたい。
ガーン。 (泣泣)
で、もう少し調べてみると、SUSE Linux 10.1ではいけるみたいなんです (最新版は未確認だし、無償の無印版でも大丈夫なのかまでは分からないけど)。でも、SUSE Linux は使ったことないしぁ、Debian 使いたいしなぁ。というか、インストールからやるの面倒だしなぁ。有償版しかダメなら、すでにこの段階で却下だしなぁ。そもそも、インストーラをダウンロードするだけでもかなり大変だしなぁ (CD 5枚分)。。。
ということなので、どうするべきか考えてみました。
- やっぱり素直に SUSE Linux を使う (Debian から乗り換え)
- Debian 上に仮想マシンをインストールし、そこに SUSE Linux インストールする
- Windows 用の無線 LAN ドライバを Linux で利用できるようにする ndiswrapper を使ってみる (使えたという報告例は皆無。。。汗)
- Linux で使うのは諦めて、Windows マシンで使う
まあ、このいずれかになるか、あとは使わないって手もありますけどね。
ここから先はまだ試してません。おいおい時間を見ながらちょっとずつ試してみようと思います。2番の仮想マシンって手はいいかも知れないんで、まずはその辺りからかなぁ。ndiswrapper も捨てがたいなぁ。でも、4番はたぶんやらないでしょう。Windows は信用していないので。。。
あー、無線 LAN って、便利だけど設定は結構面倒だ。配線を少しでも減らせるのなら、それでも頑張って設定したいけどなぁ。他の方法 (無線以外の方法) も検討すべきかなぁ。でも、カナダではすでに実用化されている (家庭用の) 電力線を使う方法は、前に批判したとおり論外なので使いたくないしなぁ。結局 USB 無線アダプタなんて、使わずじまいになりそうだなぁ。
いっそ、売っちゃおうかなぁ。 (ヲイヲイ)