ちゃんぽん

あ、いや、長崎ちゃんぽんのことでも、お酒のちゃんぽんのことでもないんで、タイトルにつられた方には申し訳ありません。じゃあ、何のちゃんぽんかって言うと、仕事の種類のことです。

プロフィールにあるように翻訳の仕事をしている訳ですが、昨日は英和と和訳の仕事をちゃんぽんして、ちょっと疲れました。まず朝から和英をやり、その後英和、そしてまた和英の仕事でした。

例の風邪がまだ抜けきらなくて、鼻をつぴつぴしたり、咳をしたりしながらだったので余計に疲れたんだと思いますが、夜になってカナックスプレーオフ一回戦を突破した騒ぎでさらに疲れました。

別にそのお祭り騒ぎにまじって暴れてきた訳じゃないんですが、試合終了直後から車のクラクションが鳴り続け、若者たちは叫び、ヘリが飛び、喧嘩か何かでパトカーや救急車のサイレンがけたたましくこだまし、耳栓しても集中できないほどの喧騒でした。それも自宅で。

まあね、地元のチームが勝つのは、そりゃ嬉しいですが、まだ一回戦なんだからそんなに騒がなくてもいいだろうに。ワールド・カップ・サッカーの時も、勝った国の人が一晩中騒いでうるさかった事がありますが、ちょっと勘弁して欲しいです。

仕事の話に戻りますが、和英と英和の翻訳って、両方やる人は少ないみたいですね。そういう自分も、最初は英和しかやってませんでしたけど。得意不得意があるだろうし、翻訳会社によってはターゲット・ランゲージ (つまり英日なら日本語) を母国語に固定しているところもありますからね。やはり繊細な表現っていうのは、母国語の人には敵わない部分があります。

で、海外に住んでいるとですね、その国の文化とか考え方とか、普段の生活の中に漂う言語感覚みたいなものがだんだん分かってくるんですよ。こればかりは学校で習っただけじゃ身につかないもので、よく言えば「英語浸けの生活」が成せるワザなんですが、悪く言えば「西洋かぶれ」みたいなもんです。つまり、日本語の感覚が失われてきてしまう可能性もあるんです。

実際、最近は言葉がサッと出てこないなーって思ったりします。語彙力は翻訳者にとってかなり重要なものなんですが、いい言葉が浮かばないことって最近増えた気がするんですよ。

これはやばい。

でも、こうなってしまったからには、それを受け入れるしかないと思います。そして、欠けた部分をどうやって補っていくか。そう考えることで、何とか「質」を保っていけるんじゃないかと思うんですが、どうかな。

いずれにしても、歳をとればスピードも読解力も創造性もあせてきます。だから今のうちから「補う」という技術を身に付けられるように工夫しなくちゃいけませんね。

何か守りに入っているような気もするけど、ちゃんぽんできるようになったって事はある意味翻訳者として成長しているんだと、いいように捉らえることで、頑張っていこうっと。だって、頑張れるかどうかは、結局気持ちの問題ですからね。

(それにしてもちゃんぽん食べたいな)