立体プリンタとか透明マントとか

ずっと前に面白いなと思って、いつかブログに書こう書こうと思いつつ忘れていたのが、立体プリンタです。プリンタという名前ですが、小さな加工工場といったものです。簡単に言うと、立体物の設計図をそのプリンタに読み込ませると、設計図どおりの立体がそのプリンタから「ポン」と吐き出されるというものです。しかも、ちゃんと色とか付いてるし、かなり精密にできてます。まるでドラえもんのポケットのようです。先日お金の話をしましたが、もし有り余るお金があるのなら、思わず買ってしまいそうです。。。いや、買わないか。

でもまあ、あくまで「模型」を作るだけで、本来の「機能」はないですからね。それができたらまさに魔法。漫画の世界の先を行ってしまいます。さすがにそういうものは、今の科学では作れないでしょうけど、タイムマシンと並んで夢のある話じゃないですか (違います?)。

ちなみにこの立体プリンタ、すでに技術的には確立されたものらしく、いくつもの企業から製品が出ています。適当に Google 検索で調べた結果、米国 Z 社3 D システムズアウストラーダトラストシステム、などという会社が見つかりました。中でもトラストシステムの立体地図は吃驚しました。

そういえば、先日の朝日新聞のオンライン版に、『透明マント実現できる? 「見えなくする」理論確認』という記事がありました。米英の研究グループが、被ると透明になってしまうマントを作ったというものです。ハリー・ポッターに出てきた、あのマントみたいなもんですね。今年5月に、この研究の元になる論文が発表されて、それを実証しようという試みだったようです。。。

これは光 (電磁波の一種) を無理やり捻じ曲げて、透明にしたい物質を迂回させてしまう技術だそうです。詳しい原理は分からないのですが、これもかなり面白いですね。実際には、「透明」と呼ぶにはかなり苦しい出来だそうですが。まあ、半透明ってところでしょうか。

でも、同じような効果の「トリック」なら、実は東京大学の舘翮先生が何年も前に実現してるんですよ! それもマントだけでなく、何でも透明にしてしまうんです。

これは「光学迷彩」(Optical Camouflage) という手法を使った、「見せかけ」の透明効果です。電磁波を捻じ曲げるようなすごいことではなくて、簡単に言えば二重撮りの応用です。でもそれなりにすごいです。東大にも、こういう遊び心を忘れない先生がいるんですね (遊びでやっている訳じゃないでしょうけど、楽しそうですよね)。

久しぶりに、物理ってやっぱり面白いなと思いました。