オンライン辞書あれこれ
一続きの文字列を貼り付けたり、Web ページのアドレスを指定することで、その文字列やページ全体をある言語から別の言語に翻訳してくれる Google 翻訳。結構人気が高いようです。でも同様の機能なら他にも沢山あります (Yahoo!、Excite、Infoseek などのポータルサイトや POP 辞書.com など)*1。単純な辞書機能だけであれば、三省堂、Goo、@nifty などが英和・和英・国語の各辞書を提供していますし、英英辞典やシソーラス (類義語辞典) なら、Cambridge、Webster、Longman、Thesaurus.com、hyperdictionary などが無料で使えます。また、英語版の MSN Encarta なら、辞書機能が利用できますね (日本語版では機能限定のダイジェスト版しか使えません)。それに、調べた単語の発音を確かめることもできます (IE でのみですが)。
こうしてみると、Google 翻訳は決して目新しいものではありません。しかし他よりもちょっと進んでいるのは、「Google 翻訳ブックマークレット・ボタン」を提供していることです。これ、ページ内の任意の文字列、またはページ全体をワンクリックで別の言語に翻訳するためのブラウザ拡張機能のことで、かなり好評のようです (現在対応しているのは Internet Explorer と Firefox だけですが)。
Excite とか他のサイトの翻訳機能にもこうしたブックマークレットは存在しますが、自社サイトで出している訳ではないようです。これがあると、結局サイト自体に来てもらえないからでしょう。そういうブックマークレットは、第三者が個人的に作っていたりします*2。その点 Google は、その便利な機能だけを提供することに抵抗がないようです。まあ、ポータル・サイトの場合は Google と違って、サイトに来てもらえないと意味がないですからね。
ちなみにそうしたサイトの翻訳の腕前はどうかと言うと、やはり実用的とまではいきません。ヨーロッパ言語同士ならもっとマシなんでしょうが、日本語ではこんなもんでしょう。それでも、多少英語が分かるという程度の人が少しでも楽をして英文を読みたいという場合には、いくらか役に立つかも知れません。まあ、こんなものが完璧になってしまったら、翻訳者としては商売上がったりですから、程々のほうがありがたいのです。。。
翻訳ブックマークレットの発展系としては、発音も分かる無料のマウスオーバー辞書「backword」や英語サイトを自然な和訳で表示する「Japanize」(いずれも Firefox の拡張機能) などもあります。backword は、MSN Encarta の機能と同じようなものですね。Japanize はちょっと変わっていて、今まで紹介した翻訳がすべて「機械翻訳」なのに対して、こちらは「人力翻訳」をしていることです。もちろん、その場で誰かが翻訳をしてくれる訳ではなく、あらかじめ翻訳されたテンプレートを利用するというもので、サイトのコンテンツではなく、メニューを日本語化するものです。そのため、テンプレートがなければ翻訳できませんが、例えば人気の YouTube や Frickr の画面を日本語で見られるとなれば、それまで英語だからとしり込みしていた人も使えるようになるんじゃないでしょうか。そういう意味では利用価値が高いものかも知れません。
ただ、こうした拡張機能の多くは、Firefox か Internet Explorer 用になっています。Mac OS X 用の Safari や Netscape、Opera などには対応してないものが多いですね。なので、そろそろ Firefox に切り替えようかなと思ったりしてます。IE は脆弱性が多くて使いたくないですし (ちなみに今は Netscape なんて使ってます)。。。使い慣れたブラウザって、あんまり乗り換えたくないんですよねー。Firefox は一時期使ってたんですが、Mac でまだ使い物にならなかった時だったので、すぐ止めてしまいました。でも今なら大丈夫だから、この機会に移行してしまいますか。。。明日やろっと。