卵の扱い

卵の殻についているサルモネラ菌で、日本では毎年何十人もの方が亡くなっている入院されている*1そうですね。ご飯に生卵をかけて食べるのが大好きなのですが、そういう話を聞くとやはりぎくっとします。

日本では、卵は約2秒間の熱湯シャワーを浴びせて殺菌し、市場に出荷されると聞いています。これに対して北米では、熱湯シャワーによる殺菌消毒はしません。これは考え方の違いで、熱湯シャワーで消毒すると、食中毒の心配は減りますが卵の鮮度が落ちて保存期間が短くなります。逆に熱湯シャワーで消毒しなければ、食中毒の心配はあるものの保存期間が長くなります。両者でどのくらい保存期間が違うかというと、熱湯シャワーで消毒した場合はせいぜい2週間が限度なのに対して、熱湯シャワーで消毒しない場合は2ヶ月近く持ちます。産地から消費地までの距離が長い北米では、仕方のないことかも知れません。

北米で生卵を食べるのは危ないという話は、こちらに来る前から知っていました。そして、卵であたるとものすごい苦しみを覚えるとも聞いていたので、北米で生活を始めてからは大好きな生卵かけご飯を長い間食べられませんでした。

でも、2、3年前にあることを知りました。サルモネラ菌は卵の殻の外側についており、基本的には中に入らない。殻にヒビなどがある場合は中に入りますが、菌が広がるのは白身の部分だけ。つまり、割れていない卵ならば殻に熱湯をさっとかければ (新鮮な卵は) 生で食べても大丈夫だし、ゆで卵の場合でも白身さえ火が通っていれば黄身は半熟でも大丈夫。ということで、最近では自分で熱湯消毒をして生卵かけごはんを楽しんでいます。

それから、ゆで卵を作るとき、お酢をお湯の中に数滴垂らしておくと、卵が割れても中身が出てきません。実際試してみましたが、白身が殻の割れ目から見えていても、確かにぶくぶくと出てくることはありませんでした。不思議ですね。鍋の中に卵を入れるときについ手が滑ってしまい殻にヒビが入っても、お酢さえ入れておけば大丈夫なわけです。しかもお酢には殺菌作用もあるので、さらに安心。ちょっとしたことですが、知っているととても便利です。

*1:9/15 に修正しました。ちょうどこの日にニュースでサルモネラ菌についてのニュース記事が朝日新聞オンライン版に出ていて、毎年1人程度の死者が出ていると書いてあったためです。情報ソースを確認せず記事を書いてしまって、申し訳ありません。