置いてけぼり

何というか、今、ちょっと置いてけぼり*1にされたというか、大げさに言うと「打ちのめされた」というか、そんな感じで落ち込んでいます。

相手のあることなので詳しくは書けないのですが、昔の知り合いが夢を実現し、今、最高の舞台で羽ばたいています。その成功自体には賞賛の気持ちでいっぱいなのですが、ちょっと複雑な関わり方をしていたので、正直動揺しています。

しかも、知らなかったのですが、実は同じような夢を追っていたことが分かり、夢破れた者としては、自分のふがいなさを見せ付けられたようで、まさに茫然自失といった感じです。



日本に帰国して、たまたまテレビをつけて、そんな偶然の機会を待っていたかのように画面に登場したその人は、もう20数年も会ってもいないのですが、見た瞬間に誰だか分かりました。まるでドラマで出てくる一場面のようで、一瞬息が止まり、強烈な印象を受けました。それは、交通事故に遭った時*2以来の感覚でしたね。

ライバルという関係ではなかったので、その人の成功を嫉妬するとか、悔しいと思う気持ちは全然ないのですが、身近な人の成功でこんなに自分の「凡庸さ」を強く実感するとは思いませんでした。まさに「完敗」ですね。



その人には、ある意味迷惑をかけてしまったことがあるので、いつか謝りたいと思っていましたが、もうそれも叶いそうもありません。身分が違うというか、世界が違うというか、恐れ多いという感じで、もう会うことはないでしょうし。だいたい、こちらのことを覚えているかどうかも怪しいですけどね。

世の中、努力して成功をつかんだ人はたくさんいます。そんな人が知り合いの中にいるということは、喜ぶべきことですね。その人に負けないように、というのは無理ですが、少しでも恥じることのないように頑張らなくては。

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*1:ちなみに置き去りにする・されるという意味の「置いてけぼり」という言葉は、釣った魚を「置いてけ〜」と釣り人にささやくような声がどこからともなく聞こえる「お堀」があって、慌てて獲物を持って帰っても、網の中の魚が忽然と消えているという言い伝えからきているそうです。錦糸町近辺に本当にあったお堀の話だそうですよ。

*2:大学卒業の前日に、信号無視をしたジープが横から突っ込んできて、乗っていた車の運転席側がかなりぐちゃぐちゃになった当て逃げ事故に遭ったことがあります。その席に居たにも関わらず奇跡的にほとんど無傷でしたが、その瞬間には時間の流れがスローになり、これまでの人生が一瞬走馬灯のように見えたんですよ。「ああ、死ぬんだな」って思いましたもんね、その時は。あれはすごい経験でした。まだ書いてなかったでしたっけ? 今度書きましょうかね。