そんなにコメが余っているなら

おにぎり1つ食べられずに亡くなった方が出たのは、つい最近のことですよね。21世紀の日本で、血の通っていない行政のせいで命を絶たれた人、自殺に追い込まれそうになった人など、まだまだ貧しい生活をしている人はたくさんいます。そういう方たちに、せめて炊き出しのサービスでもしてあげたらどうでしょうか?

日本のおコメ事情は、国産のコメの備蓄が77万トンあり、これを適正基準の100万トンに引き上げるそうですが、この他に輸入米の備蓄が175万トンにも達し、その保管費用だけでも年間170億円に達しているそうです (朝日コムより)。それだけの保管費用を使うのなら、緊急時の備蓄が必要とはいえ、数分の1だけでも生活保護を受けている人、もしくはそれに近い人に分け与えてあげてもいいんじゃないでしょうか。



日本の政治も行政も、何か間違ってますよね。



消費税についても、経済財政諮問会議が「11〜17%まで税率を引き上げる必要がある」(朝日コムより) との試算を発表したそうですが、これも、ただ上げればいいというものじゃありません。これまで何度もこのブログに書きましたが、消費税をかけるべきものとかけるべきではないものを、きちんと分ける必要があります。でも、そうした議論はほとんど聞きません。
単なる数字遊び
でしかないんですよ、政治家や官僚が考えていることは。

この経済財政諮問会議ですが、財界人のトップや専門家が意見交換しているわけじゃないんです。議長と10人以内の議員で構成されるこの会議のメンバーは、議長の内閣総理大臣と、内閣官房長官および内閣府特命担当大臣が指定席を持っていて、この他に財務大臣総務大臣経済産業大臣日本銀行総裁に席を与えることが慣例化しているんです (Wikipedia より)。

つまり、経済のプロではなく、ど素人も含めた政府の身内だけで固めた会議で議論して、政府の都合のいい数字をもっともらしく発表しているだけなんですね。政府として発表すると反発されるから、「経済財政諮問会議」なんてもっともらしい名前をつけて、さも専門家が研究した成果のような試算を発表する。とても政治家らしい (=とてもずるい) やり方です。つまり、国民をバカにした会議ですよ。いや、会議というより懐疑ですね。

そして、税率引き上げを断行しようとしている姿は、まるで江戸時代の年貢のとりたてのようです。だって、結局は金持ちに有利 (=政治家に有利) にするための、国民 (というか、彼らからすると平民) への圧政でしょ。暴君的な国家とさえ言えるかも知れません。恐ろしい人たちの国家だ。



結局、安部さんにしても、福田さんにしても、今回は席をゆずった麻生さんにしても、大金持ちであるから、金持ちの気持ちしか分からない人なんです。そんな人たちに国の財政を語って欲しくないですよ。

麻生さんの場合を例に出すと、実家が持っている企業は、九州ではそれはそれはでかい会社なんですよね。九州出身の知り合いが、その会社の元幹部だった人から直接聞いた話では、炭鉱で働いていた「万」単位の人たちの命を犠牲にして財を成したそうです。財閥なんて、どこも似たようなことをしてきた訳です。

そういう所の出身である政治家が、もちろん今も同じことをしているとは言いませんが、少なくとも一般の人たちの生活を理解できるかと言うと、とても無理でしょう。自分達が財を成すにために、人の血が流れるのは虫ケラが死ぬのと同じ程度にしか感じないのかも知れない、そういう人達が今の自民党を支配し、国の舵取りをしているんです。



そんな国ですから、日本人が自由にコメを食べられなくなる日も、そう遠い未来じゃないかも知れません。おにぎりが高級料理になるかも知れないなぁ。175万トンのコメがあっても、飢え死にする人を救えない国なんだから。いや、生活保護さえさせないようにするが、行政や政治を行っている国なんだから。

もし鬼じゃないのなら、そんなにコメが余っているんだから苦しんでいる人に分けなさいと言いたいですよ。本当に「何万石」の大名気取りでいるとしか思えないその悪行を、少しは反省してもらいたいものです。あの話題のボクサーでさえ頭丸めて反省したんだから、人を殺しているような行政や政治しかできない役人や政治家は、もう少し考えた方がいいんじゃないですか?

今、役人の悪行が次々と曝露されて、戦々恐々としている連中が大勢いることでしょう。マスコミも、それがスクープとなれば、政治家からの圧力を恐れるよりも、情報化社会の構造を活かして世論を見方につけることを覚えました。もう、権力だけで国を動かせる時代じゃなくなっているんです。それに気がついてないのは、やはり政治家だけでしょうね。いつか代償を払う時がきますよ。