広告いろいろ、レジもいろいろ

北米では、「2 for 1」とか「Buy 1 Get 1 Free」なんてセールがよくあります。いや、ほぼ毎日、何らかの商品がこうして売られています。つまり、多目に買えば少し安くなりますよ、という、とても当たり前の売り方です。

ちなみに「2 for 1」とは2個で1ドルとか、2個で1個分の値段という意味で、「Buy 1 Get 1 Free」は1個買うともう1個無料でもらえる、という意味です。こちらの人は「Free」という言葉に弱いみたいですから。。。



しかーし、日々広告を見ていると、「えっ?」という値段の付け方を見つけることがあります。わざとなのか、間違いなのか、まとめ買いをすると損するような表示です。

例えば、先日のチラシに載っていたセール品の表示。


3個まとめて買うと損?


んー、3個買うと10.99ドルで、1個だと3.49ドルですね。ということは、1個ずつバラバラに3個買うと、合計10.47ドル。ふむ。
バラバラに買った方が安い訳ですね (・・・)

何故?



それから、これも同じドラッグ・ストアーのチラシに載っていたものですが (でも1年くらい前だったと思うけど)、日本のパチスロ (って言うんですか?) が特売品になっています。

えっと、ここはごくごく普通のドラッグ・ストアーです。生鮮食料品以外の食材も扱っているので (ジュースや牛乳もあります)、日本のスーパーにかなり近いお店です。でも、こういうのって、日本のスーパーのチラシで、特売の対象になるんでしょうか? パチスロ


スロット


やはり、どこか感覚が違うようです。  (北米滞在暦14余年になりますが、慣れませんね)



そして今週郵便受けに入っていた、Telus という会社の広告には、何と定規が付いてました。  (???)


Telus定規付き広告


Telus定規

a quickr pickr post


Telus は、固定電話と携帯電話の両方で事業展開していて、カナダではかなり大手です。テレビ CM では、様々な動物のユーモラスな動きを流してして、結構評判いいみたいですが、これもその延長上にあるんでしょう。

でも、どうして定規? それも、各家庭に配る広告の付録として。。。しかも、
19センチまでの中途半端さ
にはどんな意味があるんだ!



あの、お金の使い方間違えてませんか?   (お金だけじゃないけど)



この定規が付いていた台紙は、高級パンフレットなどに使われるような厚めの上質紙で、もちろんカラー印刷です。それだけでも相当な費用がかかったはず。。。

もしこの会社の顧客だったら、「こんなところに金をかけずに、サービスを充実するなり、料金を下げろ!」と怒るところですが、ここの顧客じゃないから大いに笑わせてもらいます。    ハハハハハハハハ



そういえば昔いた (バンクーバーの) 会社で、製品を日本でも売り出すことになったので、日本の雑誌に出す広告のデザインを頼まれたことがあります (単に予算不足だったという声も)。で、その時、一緒にいた日本チームの面々からは、「どうも北米的なデザインになっている気がするから、日本サイドでやってもらった方がいいんじゃない?」と、やんわり「ダメだよそんなの」って言われました。自分じゃよく分からないんですけどね、どこがどう北米的なのかは。

それで、日本側 (東京オフィスの面々) にそう話すと、「逆にそれが新鮮でいいと思う」とか言われました。つまり、「君はもう、かなり北米臭くなってきているんだよ」と宣告されたも同然です。こっちはそれで呆然です。

んー、やっぱり北米に長いと、アメリカナイズならぬ北米ナイズ (って、そんな言葉あるのかよ?) してしまったんでしょうか。 ちょっと複雑な気持ちです。



でもね、仮にそうなったんだとしても、こちらの広告には今でも吃驚させられることがママあります。これって、まだまだニホンジンノカンカクモテイルヨってことですよね? ね?   (誰に同意を求めているんだ?)



あ、そうそう、広告とは全然関係ないんですが (= つまり主題から脱線します)、レジ (こっちではキャッシャーって言いますね) ではお釣りの間違えも多いので、北米に来て買い物をする時には、つり銭をよく確かめないといけません。まあ、北米に限らないかも知れませんけど、そこまではよく分からないので。

そうすると、運がよければ多目にお釣りが返ってきますが、大抵は信じられないような金額の間違えをされて、損することになります。銀行の窓口でさえ、勘定間違えしょっちゅうあるくらいだし。だいたい、銀行員がお札を1枚1枚置いていかないと数えられないってところが、「大丈夫か?」って思わせますよね。一緒になって数えないと、とても心配です。

このレジの間違え、勘定を頭の中でやっているならまだしも、レジの機械を使った上で間違えてますからね。機械の打ち込みを間違えることもありますが、
表示された金額どおりにお金を機械から取り出せない
人も多いんですよ。つまり、コインとかいろいろ混ざると、勘定できなくなっちゃう人が多い。困ったもんです。   (マジですよ)

そのせいなのか、Safeway という大きなスーパーでは、つり銭のうち小銭は機械が直接お客さんのいるところに出てくる仕組みになっています。これでつり銭のうち、小銭の間違えをする心配はなくなる訳です。でも、たまーに小銭を取り忘れていく人もいますけどね。



つり銭といえば、北米のレジには、よく1セントがたくさん入った入れ物が置いてあります。これは、1セントの端数が出た時に、大きな紙幣しかないときなどは、そこから1セントを取って面倒を無くすためのものです。つまり、場合によっては1セント得することもあるって訳です。

逆に気前のいいお客さんが多目に払ってくれたり、直接その入れ物に1セントを入れていく人もいます。そうやって、1セントのためにわずらわしい思いをしないで済むような仕組みが出来ているんです。これはなかなかいいなと思います。

でも、基本はちゃんと数字を間違えないで欲しいということなんですよね。1セントで一喜一憂するより、大きな間違えをしょっちゅうしないように、レジ打ちの人のトレーニングはちゃんとしてもらいたいものですなぁ。 ニンテンドー DS で、「レジ打ちトレーニング」とか出せば、少なくとも北米では売れるかもしれないのに。   (ないない。売れないってば)

あと、愛想のめちゃくちゃ悪いレジの人も嫌です。客なのにものすごく気分が悪くなることもあるし。これは、大きな店でも小さな店でもあることなので、あまり期待しない方がいいのかも知れませんね。

特にレジの人が白人だと、前後の白人の客にはニコニコ笑いかけながら対応しているのに、東洋人に対しては急にブスっとした顔になったり、わざわざ後ろの白人に話し掛けたり。分かりやすく言うと差別されているんですが、いちいち怒るのも疲れてしまうので、最近は何とも思わなくなりました。いやー、我ながら大人になったものです。



まあね、海外で生活するということは、こういうことなんですけどね。



でも、広告のセンスって、どうしたらああいう風になれるのかなぁ。北米ナイズされても、根本的なセンスの違いまでは、きっと変わらないんでしょうね。  (変わったら嫌だょぅ)