騙すことが流行ってるの?

「あるある」の捏造事件はまだ記憶に新しいですが、調べれば調べるほど疑惑が出てくるという、テレビ局側のお粗末な調査結果にも呆れましたね。視聴者も随分とバカにされたものです。「これで納得しただろう?」とでも言いたいんでしょうか。

以前、「NHK の報道姿勢についてちょっと思う」という記事で書いたのですが、今をときめくリサ・ランドール博士のインタビュー部分で、博士が「あるかも知れない」と述べている部分 (後ろでかすかに聞こえる博士の言葉で分かりました) を「あるのです」と断定的に言い換えてしまった NHK の番組でも、捏造に近いことが行われてたんじゃないでしょうかね。さっきふと思ったんですよ。

こういうインタビューでは、必ずそれなりに知識のある訳者が翻訳にあたるはずです。そうでなくても、可能性について述べたことを断定的に言い換えてしまうことは
プロの翻訳者ならないハズ
です。

また、専門知識のある方が編集内容をチェックするはずですが、この時の断言には違和感を覚えたはずです。実際、放送後には物理や天文の関係者の間で随分話題に上ったのですから。つまり、専門チェックによってこんなことは
回避されているハズ
なんです。

それなのに番組では断定的な言い方にされてしまったという事実は、番組として面白さを優先させている局や製作会社の「改変」によるもの以外、理由が考えられません。「捏造」というか、「やらせ」に近いですよね。

国営放送に非常に近い形態であって、法律で受信料を義務化させようなんて言っている会社が、そんなことしてていいんでしょうかね。

あ、ほら、年金問題であれだけ未納者をぼろくそに言っていた政治家の多くが、実は自分も未納でしたってこともありましたよね。NHK の受信料についてもよく調べてみたら、実は NHK の職員とか公務員 (それから未納者宅に押しかけて強引に徴収する人) なんかでも未納者っているんじゃないでしょうか? どこかの調査会社が調べてみれば面白いのに。

ま、「何とか水」の料金だとか言って、ありえない支出の正当化を図ろうとした大臣がいて、それを首相もかばうような国ですからね。何があってもおかしくはありません。保険会社だって、支払いの時に渋り、調べれば調べるほど違反が出てくる訳だし、保険年齢ってのもひどいですよね。実年齢に直すとか報道されてたようですが、実は家族が今月保険に入った時、保険年齢を適用されましたよ。何か納得いかないです。

今朝のニュースでも、国土交通省の職員が割引運賃で出張したのに正規料金を経費として請求し、差額を着服していたってのがありましたね。これ、
詐欺ですよ。犯罪ですよ。
普通の会社なら、クビか左遷か減給です。

なのに国土交通省は、過払い分の全額を返還させて、該当者を戒告や訓告 (つまり口頭で「だめじゃないか」って言うだけ) するだけらしいです。これ、税金を搾取したんですよ。役人だと、そんな程度の処分で許されるんですか?

あと、原発での事故隠蔽もひどい。何度も繰り返しているのに、全然隠蔽が減らない。見つかったら運が悪い、という程度にしか考えてないんでしょう。最悪の場合、人命にも関わることだってのが全然分かってないようです (過去の事故の教訓も生きてない)。

まだまだありますよ、騙されていること。データの捏造で言えば、遺跡の発掘で手柄をたてたいばかりに、自分で石器や土器を埋めて考古学の歴史を歪めた有名な学者もいたし、談合を繰り返す業界もあるし、野球選手に裏金あげてたなんてこともあるし、ゴルフのスコアを改ざんしちゃった選手もいるし、年齢詐称していた芸能人もいるし (以下省略)。嘘をついても、バレなければいいという風潮が強いんでしょうか、日本では。

ま、政治やマスコミだけのことじゃないですが、日本ではいろんなところで国民が騙されているんでしょうね。もちろんカナダも含めた諸外国でもありますよ。例えば先日、同じバンクーバーに住む知人が銀行からオンライン・バンキングの手続きをするよう促すメールをもらったそうで、手続きの最終確認のところまで (アカウントやパスワードの入力前) やって、その画面をプリントアウトし、銀行に持っていったそうです。

そしたら銀行では、「あ、これは詐欺ですね」と言われたそうです。しょっちゅあるためか、大したことではないといった感じで、それ以上なにもしてくれなかったそうです。で、係の人に「あなた方は、こうした詐欺行為に興味はないのか」と知人が聞くと、つまらなさそうに「ノー」と言われたそうです。警察に通報したり、社内で注意喚起したり、そういうことはしないみたいです。最近はこういうオンライン詐欺が増えてますけど、こんな対応でいいのかなぁ。

それはともかく、詐欺行為の実態が明らかになっても身内 (役人や政治家) の処分が甘すぎるのは、日本が特にひどいんじゃないでしょうか (訓告とか戒告なんて処罰以前の措置であって、実質的には何も罰してないと思うんですけどねぇ。それで済むなら、また同じことが繰り返されるでしょう)。

でも、国民があまり怒らないから、ずっと舐められているのかも知れません。怒ってもどうせ変わらないからと思っているんでしょうね。ま、確かにそうですが、苦情や抗議をくみ上げる公式なサイトや組織なんかがあれば、少しは影響力を持つんじゃないでしょうか。

あ、でも、どうせそんな組織とかは
圧力で潰されちゃいます
か。都合の悪いことは、国も、政治家も、マスコミも、お役所も、全部潰しにかかりますから。お、こんなこと書いていると、このブログも潰されちゃうかな。文句を書いたときは、NHK とか省庁とかから必ずアクセスがあってチェック入れられているみたいだし。

やっぱり政治家か役人にでもならないと、損するだけなのかな。政治家になるのは大変そうだけど、自分の履歴を詐称してなった人もいるみたいだし、その気になればなれるのかな (笑)。要は、騙すのも実力のうちってことでしょうか。

そのうち、大学の科目に「詐欺術」とか「騙しのテクニック実習」なんて名前が並ぶようになって、「詐欺情報一種/二種」「詐欺検定一級/二級」などの資格がもてはやされ、「騙す技術は伝統ある我が校で」なんて宣伝する時代が来たりして。 (さすがにそれはないと思うけど)