ミネラル・ウォーター争奪戦

昨日書いた濁り水のことですが、今日も続いています。いや、かえってひどくなっているような気さえします (数値的には改善されているそうですが)。今朝のニュースでは、BC 州当局が、水を飲料および歯磨きに使用する場合は煮沸するよう勧告していると伝えていました。ただし、健康を害するほどのバクテリアなどは検出されておらず、病院に運ばれた患者もいないとのことです。

でも、この濁り方は尋常ではありません。お皿に水を溜めておくと、砂のような汚れが残ってしまうほどです。臭いもあり、流している水の色が濁っているとはっきり分かります。いくら煮沸したからと言っても、この水を飲みたいとは思いません。当局の説明では現在復旧に向かっているそうですが、日曜日には次のストームが来るため、再度状況が悪化する可能性もあるとか。停電が直らない地域や避難命令の出た地域もありますし、綺麗な水を確保できずに営業を取りやめた店も出るなど、まだまだ被害は収まりそうもありません。

Starbucks などのコーヒー・ショップでは水の購入が間に合わず、コーヒーの注文は早々に断っていたようです。午後早くに見かけた店は、どこもがらがらでした。やはり水の汚れが心配なことと、飲み物を出せないためでしょう。ただ、小さな店では、汚れた水道水にフィルタをかけただけで調理に使用しているのではないかと思います。とてもレストランで食事をする気分にはなれません。

一方で、スーパーの店頭に置かれたミネラル・ウォーターは、昨日のうちになくなりました。それでも新しく入荷される水があるのではないかと店を回ったところ、運良く入荷直後の水 (9.5リットルのボトル) を4つゲットすることができました。昼間だったこともありお客は少なかったのですが、その時の水を取り合う人達は少し殺気立っていました (正直恐怖を感じた瞬間もありました)。人数が多ければ、ちょっとしたパニックになっていたかも知れません。実際、テレビのニュースでは、近郊のコキットラム市で恐怖を感じるほどの取り合いになったと伝えていました。問題なく水を購入できて、本当にラッキーだったと思います。

今、こうしている間も、外はかなり激しい雨が降っています。天気予報ではしばらくの間降りつづけるようですし、まだまだ飲料水には不自由しそうです。シャワーにもこの水を使わなければならないし、洗濯は当分できそうもありません。食器は洗う必要がないように、使い捨ての物を使っています。ただ幸いなことに、こうした濁り水の問題も、今年が最後になるかも知れません。

と言うのも、バンクーバー近郊に新しく600万ドルをかけて大きな貯水施設を新設する計画が進められているのです。完成予定は2008年。それまでにまだこうした被害が起こる可能性はありますが、十分な水の蓄えさえあれば、パニックになることはないでしょう。施設が部分的に稼動すれば、少なくとも被害は小さくなるはずです。

早く綺麗な水を不自由なく使えるようになって欲しいものです。バンクーバー上水道の水質は、カナダで2番目に悪いと言われています。嵐による水の濁りだけでなく、すべての点において改善して欲しいものです。