北米の会社のサービス

先月、利用しているケーブル会社から、新しい料金プランが追加されるので変更したい場合は早めに連絡するようにと書かれた手紙が届きました。それによると、見られるチャンネル数は少なくなるものの、料金が5ドル以上も安くなるプランが新設されていることが分かりました。うちはあまりテレビを見ません。だから、どうせなら安い方がいい。ということで、早速電子メールで希望を伝えました。

その会社のカスタマー・サービスは24時間体制なので、結構早く返事がきます。今回も翌日朝には返事が届き、変更は確かに行われましたと確認の文言も入れてくれました。

さて、今月に入り、見えなくなるはずのチャンネルがまだ見えています。うそーん! これって、ちゃんと変更されなかったってこと? でも、ケーブルの設定変更は係の人が配線をいじる必要があるため、まだ手が回らないだけかも知れないと思い、しばらく様子を見ていました。でも、一向に変更された気配はありません。

心配になったので、この前メールで対応してくれた人に再度連絡。「見えないはずのチャンネルが見えてるのですが、間違いなく変更されてますか?」って感じで聞いてみたら、しばらくして返事がありました。

どうみても変更されてないようですね。何らかの原因で、手続きがうまくいってないようです。今月は変更前の料金で自動引き落としますが、次の請求時に払い戻しますのでご了承願います」てなことが書いてありました。


やっぱりね。


北米の会社のサービスって、こんなもんです。ここは文句を言うとすぐに対応してくれるだけマシな方。でも、加入した最初の時点で同じようなミスがいくつも重なり、直接社長とやりあったりもしたのですが。。。その社長、そしてミスをいくつも重ねて謝りもしなかったマネージャーは、その後しばらくしていなくなりました。クビになったと思われます。実際その後は対応がよくなりましたから。

でも、何年か前にはもっとひどい目に遭いました。ネット通販を利用した時のことです。古いパソコンのメモリが安かったので、カナダでは大手の通販会社から買うことにしました。80ドルくらいの買い物です。ウェブサイトから必要事項を記入し、クレジットカードでの支払いを選択すると、問題なく手続きが完了しました。でも、問題はここからです。

商品は4日程で届きました。同じ型のメモリを2つ頼んだのですが入っていたのはまったく違うメモリの組み合わせ。見てすぐ誰でも分かるほどの違いです。それでもちゃんと使えればいいのですが、試してみると片方は壊れている。早速文句の電話をかけると、「型番は合っているから間違いないはず」とつっぱねます。で、こちらはパソコンについてはシステム関連の仕事をしていたこともあるから詳しいのだと言うと、しぶしぶ送り返してくれとの返事。で、早速指示された方法で送り返しました。

ところが、指定された運送会社を使ったところ、一番安いサービスを使ったのにも関わらず、「あなたはエクスプレスサービスで送ってきたから、差額を払ってもらいます」と言ってきます。そしてもっとひどいのは、再度送ってきた商品を、こちらの着払いにしてきたことです。すべて向こうのミスなのに。さすがに頭に来て、受け取り拒否 (=着払い料金の支払い拒否) をしました。

この後、商品を再度送ってくることもなく、何度も問い合わせたにも関わらず無視されました。電話をしても、あちこちにたらい回しにされた挙げ句、アメリカの番号に繋げられて、最後には留守番電話に回されて、メッセージを残しても音沙汰なし。こちら流に訴訟も考えましたが、この金額では裁判に勝っても損してしまうので諦めました。結局商品の代金と、送り返した送料が無駄になりました。これ以降、北米では決してオンライン通販は使わないと決めました。

でも実は、まだ続きがあります。受け取り拒否をした商品について、こちらは品物をもらっていないのにも関わらず、運送会社がその代金を請求してきたのです。しかも最初の連絡でいきなり法的処置を取るとの警告書。まったくふざけた話です。これは直接その会社に電話して調べてもらい、その会社の処理が間違っていたことが判明。謝ることは最後までしませんでしたが、疑いは晴れて請求は取り下げてもらいました。

他にもあります。例えば今使っているケーブル会社に切り替えるとき、前の会社が貸し出していたモデムを係の人が取りに着ました。ところが、受領書も何も置いていかない。そして1ヶ月くらい後で、しっかり「モデムを返品してないので、その代金を即刻払わない限り裁判所で手続きを行う」と、この会社もいきなりの警告。これも電話して確認してもらい、間違いだったことを認めさせて解決しました。で、何故いきなり法的手続きの警告なのかと問いただすと、支払わずに逃げる人が多いからだとか。だから他の多くの顧客に対してこんな態度を平気でするってところが信じられないのですが、こちらでは当たり前になっています。

あと、電話会社を替えたときも、前の会社は契約終了後、しばらく料金を請求し続けてきましたこれはよくあることだそうです。

スーパーの店員なんかも、ひどいところはひどいです。例えばある大手スーパーの場合、中年のおばさんがレジをしていたのですが、後ろの台の上にそっくり返って座り、仏頂面でお客に品物を前に出させて、商品をとてもいい加減に袋につめます。そして、ちょうどその時はキャンペーンみたいなくじをお客に渡すことになっているのに、それも出さない。一人前のお客が文句を言うと「ああ、これ? 欲しいの? じゃ持ってけば」と言って投げてました。で、僕の番になっても、案の定くじを出さない。こちらも口さえききたくなかったので、もらわずに帰ってきました。ま、こんなレジの人はたくさんいますね。ひどい店では、品物を買ったのに袋にも入れてくれず、袋を要求するとにらみつけてきたところさえありました。

全部書くと切りがないのでこの位にしますが、北米の会社のサービスってこんなもんです。いかに日本の会社が、当たり前のことを当たり前にやっているかが分かります。こっちの人もそれが分かっているので、サービスや保証がちゃんとしている日本の製品に人気が出るんですよ。性能というよりも、そういう部分で信頼されているみたいですね。

それにしても、今思い出しても腹が立ってきます。自分の身は自分で守るのがこちらで生き抜くためのやり方。北米って、本当に先進国なんでしょうかね。技術さえ進んでいれば偉いと思っている人が多いようです。もっとサービスの質というものを考えてもらいたいですね。